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幽霊の一人称語り?『Another エピソードS』

 綾辻行人さんの小説『Another』を読みました。

 ある人に薦められたことが切っ掛けでした。自分では、まず選んで読むことは無かったと思います。


 綾辻行人さんの作品だったというのも読む切っ掛けになりました。


 私が中学時代に本をほとんど読まなかったときに、読書家兼ホラー好きの友人から薦められたのが、綾辻行人さんの『殺人鬼』だったのです。


 これを薦める友人も中々の者ですが


 この本は、衝撃的でお薦めはできませんが、13日の金曜日をもっとグロくしたものだと思ってください。映像を見るより怖かった記憶があります。恐らくこれを超えるホラー小説は、中々ないと思います。


 その時は、綾辻行人さんのファンになったこともあり、『館シリーズ』を読み込んでいました。最近は、氏の著作を読んでいなかったので気になりました。


 Another本編の上下も、ホラーサスペンス系で最後に大どんでん返しがあり、非常に面白かったのですが、エピソードSが個人的には好きな作品でした。


 私自身、たくさんの小説を読んでいたのですが、幽霊の一人称語りで物語が進む作品は今まで読んだことがありませんでした。そこがまず好きな理由の一つです。


 あらすじとしては、主人公がある事が切っ掛けで亡くなります。


 その幽霊が、自分は死んでいるのに、葬儀もされず、家族からは旅行に行ったことにされている事実を幽霊目線で知ることになります。


 自分は、埋葬、葬儀もされていないので、成仏出来ずにこの世とあの世をさまよっているのだと感じます。


 そこから、自分の死体を見つければ安心して成仏出来ると信じて死体探しをするが


 この作品が好きなもう一つの理由は、蜃気楼について語られているシーンがあることです。


 物理好きとしては、蜃気楼について書かれており興味を惹かれました。しかも蜃気楼が最後のオチに関係してくるのです。


 蜃気楼については、次回書かせてもらいます。


 映画化もされており、非常に読みやすい本なので是非読んでみてください。


Another エピソードS (角川文庫)

Another エピソードS (角川文庫)