地震発生確率の怪?『噴火と寒冷化の災害史』より
昔から、新聞やメディア等で「○○地震の発生確率は今後30年以内に90%」などと紹介されています。
私は、これを見る度に地震はいつ起きるか予想はできないのに、どうやって確率を出しているのだろうと疑問に思っていました。
すると、思わぬ所でその解答が見つけられそうです。
読み終わった『噴火と寒冷化の災害史』の最後の方に、正にその解答に近いものが書かれていました。
裏表白紙のカード100枚あるとします。このカードに90枚ランダムに×を書きます。そして、×書いた方を裏向けて、×が書かれたカードを知らない第三者がカードをめくっていくとします。
めくったときに、×を引き当てると地震起きる、白紙なら地震が起きない、この考えに近いものが地震の発生確率90%だと、確率大家の小林道正さんが言われているそうです。
これが地震の発生確率の本当の解釈なはずです。では、専門家?が言う「○○地震の発生確率は今後30年以内に90%」の意味は何なのか?
いつか本人に聞いてみたいと思います。(笑)
私の勝手な解釈では、過去100年間にある場所で何回の頻度で地震が起きているから、確率は○○%などと言っているのではないか?と思っていました。
天気予報で降水確率90%という場合、「過去100日間に今日と同じ気象条件(同様に確からしいという確率の根本に関わる条件)で90日間、降水量が1mmを超えた日があった場合、今日の降水確率は90%」というのが数学的解釈です。
これを地震に当てはめることなどできるのか?というのがそもそもの疑問です。
地質や岩盤、地下の状態など、現代科学ではほとんど何も分かっていないに等しいのです。それなのに、同様に確からしい条件はどこにあるのか?確率など出せるのか?というのが前からの疑問だったのです。
しかもそれを平気で載せるメディア……
詳しいことをご存知の方は是非コメントをください。よろしくお願いします!
小林道正さんが書かれた『地震予知にだまされるな!』を是非読んでみようと思います。また、その結果を書かせて頂きます。
恐ろしくて先が読めない本…『ホット・ゾーン』
あのスティーブン・キングが、一番怖い本と言ったものはどんなものかと、怖い物見たさから購入しました。
結論から言って、それは本当でした…
全て取材に基く実話です。関係者の名前もほぼ実名で紹介されています。
1960年代から、アフリカのウガンダは、医療用サルを欧米へ輸出して儲けていました。しかし、その頃からHIV(ヒト免疫不全ウイルス)やマールブルグウイルス(エボラの弟みたいなもの)、エボラウイルスが初めて人類に感染します。
欧米でも、医療サルから未知のウイルスの感染が広がっていきます。
猿が何かからウイルスをもらい、それが人に感染しているのではないかと予想されています。
初めて感染した(予想)人は、未知のウイルスに感染していますので、これからどんなことが起こるか全く予想できません。
初めは、頭痛から始まり目の奥の痛みと続き…
その様子は、ここには書けないような惨状となります。ウォーキングデッドなどは比にはなりません。
感染者の人は、治療のためにバス、タクシー、飛行機に乗ったりするのですが、周囲にどんな影響を及ぼすかまだ分かっていません。
ウイルスが発生した初期には、あまりにも、致死率が高く、血液と体液を介してしか感染しないので、完全隔離政策でそこまで広がることはなかったようです。
まるで、映画を見ているかのように物語は進んでいきます。
本を読んで怖かったのは、これほどの惨劇が地球上のどこかで今起こっているということです。
それがたまたま、その周辺で収束している?から影響がないだけです。
それは、いつ自分の身の回りで起こっても不思議ではない、ということです。
自然災害、疫病、宇宙災害はヨハネ黙示録の四騎士のように、人類を狙っているということを頭の中に入れておかなくてはなりません。
AIの進化で得をするのは誰か?『AIの壁』
養老孟司さんの『AIの壁』という本を読了しました。
AIの行末を様々な第一人者と対談している様子が書かれています。
AIが進化すれば、スマホのSiri機能やアレクサなど便利な部分は確かにあります。でもこういった物は本当に必要なのか?
良い部分だけでなく弊害もあるのです。それは、AIに仕事が奪われるという点です。
本の中に書かれていることでビックリしたことがあります。1960年代の脳腫瘍のコンピュータ診断精度は、当時のベテランの医師より高かったようなのです。
しかし、その導入に医師が反対をしたというものです。
このような例からも分かるように、人が介入するよりコンピュータが介入する方が、圧倒的に有利となるものは世界にはたくさんあります。それを全てAIなどで全自動にすれば一番得をするのは誰か?
人件費を大幅カットできるGAFA(Google、Amazon、Facebook、Apple)などを中心としたプラットフォーム企業です。
人件費カットとして解雇された人々はどうなるのか?
このような問題が起こるので、AI開発はここまでで止めておこうといった議論も必要だと書かれてます。
そう考えると、今でもかなり便利な世の中なのにこれ以上便利にする必要があるのか?養老氏は、脳(AIなど)の進化に体が追いついていないと主張しています。
また、AIが人類を超えると言われていますが、人類はまだ細胞一つ完璧に作ることが出来ていません。ましては、細胞が集まった神経細胞、脳などはまだまだ人間が作ることができない。
意識の正体すらまだ分かっていないのです。
こうした、AIのこれからの可能性と限界、向き合い方などがよく分かります。
AIなどは理系の人たちに任せておけばよい、と言える問題ではないことを痛感させられます。
改めて知るニュートンのすごさ(最速降下曲線)
2点間を結ぶ曲線に物を転がした時、どんな曲線だと最速で他のもう1点に到着するか?という問題を最速降下曲線といいます。
結論はサイクロイドという曲線になります。車のタイヤに一つ目印を付けます。そのまま車が動いたときにタイヤの目印が描く線がサイクロイドです。サイクロイド→円運動+等速直線運動というわけです。
ジェットコースターのレールの曲線はサイクロイドに近く設計されています。
ちなみにサイクロイド曲線に沿って大阪ー東京間を移動すると、転がるだけですが8分で到着できます。
(じゃあ新幹線などでなくサイクロイドを掘れば?と思いますよね?しかし、それではあまりにもコストがかかりすぎるのです。)
この問題は1696年にスイスのベルヌーイが6カ月で解くように出題しましたが、当時は難問で誰も解けませんでした。
そこで、ライプニッツ(ニュートンと微分積分の先取権争いで有名)が1年半に伸ばすよう提案しました。
当時、ニュートンは様々な学問的発見の先取権争いに疲れていました。そこで、目立つことは極力避けていたようです。
そんなニュートンの元に最速降下曲線の問題が届きます。ニュートンは、次の日の朝に変分法という新たな数学的手法を作り出して解き、匿名でベルヌーイに送ったようです。
その時、ベルヌーイは次のように語っています。
「この鮮やかな爪痕は、あのライオンのものだ」
当時、これほど鮮やかな手法で解ける人物はただ一人しかいなかったということですね。
ニュートン御年55才…錬金術の研究からひ素、水銀中毒だったニュートンでしたが、頭脳の明晰さは一つも衰えていなかったようです。
かっこいいニュートンの逸話でした。
(『COSMOS 上』より抜粋)
レンタルなにもしない人 ドラマ版
人間をレンタルする、すごい時代になりました。交通費と飲食費(今は一回1万円)のみで簡単な受け答え以外は何もしない、というサービスです。
家族、友人など以外の第三者を求める人は思っている以上に多いと気付かされます。
依頼内容は、
・メロンソーダフロートを家族の前で頼むのは恥ずかしいから、一緒にカフェで飲んで欲しい
・会社でミスをしたから、次の朝一緒に出社してほしい
・21歳の誕生日を一人で祝うのは寂しいので、一緒に祝って欲しい
・臭いがしないか嗅いで欲しい
など、本当に些細なことだが、身近な人には頼みにくいことがたくさんあるのだと気付かされます。
そういった内容のテレビドラマが、Netflixで配信されました。
肩の力を抜いて生きていけばいい、と改めて気付かされます。思っている以上に、周囲を気にする登場人物がいたり、自分だけじゃなく他の人もそうなんだ、と妙に感情移入してしまいます。
一話完結で、30分程度なので気楽に見ることができます。よければ是非鑑賞してみてください。
死者との交信は可能か?
亡くなった家族、恋人、友人などと会えると言われればどうしますか?
それを可能にする人、霊媒師の話が出てきます。
親しい人を失って悲しみに暮れる家族に、霊媒師はメッセージを与えます。そのメッセージで、救われる人もいます。
これを肯定的な面、否定的な面を描き公平に話が進んでいきます。
肯定的な面は、親族しか知り得ない暗号のような話まで言い当てる。
否定的な面は、霊媒師が語った言葉、単語は実はSNSで発信されていた。つまり、事前に情報を掴むことができたのではないか?
これを見て、あなたは死後の世界を信じますか?正に信じるかはあなた次第です、といったところです。
(Netflixで2021年配信の「死後の世界を探究する」の2、3作の話です。)
鬼の正体とその歴史?
年末年始は特番などもあり、HDDに映像がどんどんとたまってきます…
そこで録画していた映像の整理を年明けにしていました。何を撮っていたか見ているとその中に、歴史秘話ヒストリアがありました。
タイトルは「大江山 鬼退治」
今流行りの鬼です。興味深々で観てみると鬼の正体が科学的に説明されており、非常に興味深かったです。
鬼の伝説は古く飛鳥時代からありました。飛鳥時代と言うと、聖徳太子をはじめ遣隋使でも有名です。
実はこの時に、隋との交易から疫病=天然痘が九州地方から広まっていたようです。いつの時代でも感染症は貿易によってもたらされます。
中世ヨーロッパでペストが流行ったのも、モンゴル帝国がヨーロッパにまで支配領域を広げたことが最近の研究でも分かってきています。(『感染症の世界史』より)
さて、当時はウイルスや細菌などの概念はないので、人々は大変な恐怖を感じていました。疫病は、目に見えない霊的なものがもたらすと信じられ、西(九州)から山陰道(大江山がある)を通って京の都へともたらされている、と思われていたようです。
人間は正体や原因が分からないものに恐怖を覚えます。
そこで、人々は疫病=疫神(はやり病をもたらす神)=鬼という醜く恐ろしい姿を掛け軸などに表現したようです。その掛け軸を寺が保管し、鬼退治をする絵を描き、人々に安心感を与えたのでした。
当時の寺は、寺の由緒を説明するために掛け軸を元にし、寄付金を募る時に掛け軸を見せ話を聞かせ、鬼の伝説が人々に広まります。
このように、昔から語り継がれる妖怪などの伝説は、科学的に捉え直すと面白いですね。